うん、面白かった!ホントに観て良かったです。アニメだからといって食わず嫌いな人にも、是非見て欲しいと思う作品でした。
筒井康隆原作の『時をかける少女』は過去に何度も映像化された作品ですが、私は1983年の大林宣彦監督の原田知世バージョンしか観ていません。なので色々と比べる事は出来ませんが、細田守監督によって新しい設定でリメイクされたこの『時かけ』は、まだ人生経験の浅い中高生にこそ新鮮な気持ちで観て頂きたい作品だと思います。
新しい『時かけ』のヒロイン紺野真琴は、ふとしたきっかけから時間を遡る”タイムリープ能力”を身につけてしまいます。「何度も失敗をやり直せるなんて素晴らしい!」そんな安易な気持ちから繰り返すタイムリープが、彼女を抜き差しならない事態に追いつめていくのです。
彼女にはタイムリープでいくつもの選択の機会が与えられます。それは”2人の男友達”であり”告白の分かれ道”でもあり”命の選択”でもあります。もちろんやり直す事自体は悪い事ではないし、チャンスは与えて欲しいもの。失敗をやり直せるならば…と我々凡人は事あるたびに後悔するわけですが、失敗を経験した上で”それでも前に進む”事と、経験自体を無かったものにしてしまうのは、同じやり直しでも全く違うんじゃないのか…細田監督は私たちに新しい『時かけ』でそう問いかけてくれます。自分にとって不都合な経験だって、そのとき感じた自分の想いは決して無駄じゃないはず。だってそれは、自分以外の人にも影響を与えるのですから!今までの選択への後悔をダメなものとはせずに、これから訪れる新しい選択への応援をしてくれる…そんな前向きな作品だと私は感じました。
ネタバレになりますのであまり詳しくはかけませんが、あの浮世絵(名前が思い出せないのですが)にまつわるメインキャラの暗い未来(それとなく暗示されるだけなのですが)が、この話のキーになるとともに、話によりいっそうの深みを与えていると思いました。そこから先は、是非劇場でご自分で確かめて下さい!
まぁ、ひねくれ者の私にはツッコむとこも多少はありましたが…(笑)。冒頭の新ヒロインのイメージを伝えるべきファーストカットがユル〜く見えてしまった事とか(全編そういう系統の作画なので、違和感はすぐ無くなると思うけど)…声優が素人っぽさの抜けない感じで安心して聞けない所とか(逆にその不安定さが新ヒロインの魅力だとは思いますが(笑))。あと、過去作を見た人には[人物配置]でネタバレしてしまう危険性が大きいので、なるべく頭をカラにして見る事をお勧めします。でも今までの『時かけ』のヒロイン”芳山和子”が意外な形で出演していたりして、その”魔女おばさん”の包容力は過去の経験から?と突っ込みたくなるような、知る人にはニヤリと出来る所もありますから、決して古くからの『時かけ』ファンを置き去りにはしていないと思います。
『ハウルの動く城』を本来監督するはずだったらしい細田監督ですが、何があったかは部外者の知る所ではないしても、作られなかった過去より新しく作られた未来。そんな細田監督のアニメ新作が素晴らしい作品だった事に、まだまだアニメの未来はあるんじゃないかと希望を感じさせてもらいました。惜しむらくは、公開館が少ないのでもっと多くの劇場で公開しても良いんじゃないのか…もしくはテレビで特番として放送してもっと多くの人に見てもらえるような、そういう展開があってもいいくらいの作品です。面白いアニメ映画をもっと見られるように努力して欲しい!と強く感じました。
そういえば、8月の8の付く日(今からだと18、28日)は『メガネ女子胸キュン祭り』とかで非売品の『時かけポストカード』をメガネ女子だけにプレゼントしてるらしいので、我こそはというメガネ女子は勝負メガネで鑑賞に行ってみてはいかがでしょうか?(うちの読者にいるのかなメガネ女子…)












コメント入れようとして現れたラノベに吹くわけですが。
過去の名作のラノベ(のふり)化もいいと思うんだよな〜。
筒井康隆の毒はあまり今のラノベ群には無さそうなので、七瀬シリーズあたりを是非萌えキャラにして、若者に新たなトラウマを植え付けて欲しーなぁ。